れっかちょうとうじん

 長き進化を遂げた長頭人種族はその超科学文明により、病気はしだいに惑星から消えていき、それと同時に、彼らの大多のアイデンティティーも消えていき、彼らの中から悲しみも消えたが、同時にやさしさも消えた。その結果、争いの火種となるトラウマ(感傷)も消えたのだが、同時に個人の歴史(感情的記憶)も消えてしまった事件が起こった。

彼らの惑星には、こうして異端児(遺伝的欠陥者)はいなくなるが、同時に種族の多様性もなくなっていき生殖能力の著しい低下は免れなくなっていた。

その結果、間違いを犯す事はなく文明的には生物的弱さは一切なくなったが、同時に傷つくこと(痛み)からもが学ばなくなっていった。

彼らの世界には感情的偶然に振り回されることは少ないが、同時に選択の機会(対称性の破れ)進化のチャンスも大幅に少なくなっていった。

この状況への打開策として打ち立てられたプロジェクトが、「長頭人類補完計画」である。

その補完する素材として選出されたのが我々の先祖である地球原生人類である。

地球原生人類(感情因子豊富なDNA)と量子的影響を与え合うために選出されたメンバーこそ、かの劣化長頭人であり長頭人惑星連盟のならず者らである。

しかし彼らには共通する特殊な因子が存在した。それは反逆遺伝子と言われた遥か古代の怒りと支配欲が発露していたことである。

彼らは長頭人社会の正統進化グランドマスターコースに至れるほど柔軟でも高潔でも記憶的でもなく、その民として従順でいれるほど素直でもなかった者達だ。

しかし同時に長頭人マスター評議会のとある一団は彼らの事を種族の破壊分子と同時に、種族全体のアナザーな可能性として相対的に捉えられていたのは確かだったのだ。

それはこの一団が現物理宇宙の設計者(アーキテクト)の存在の解明に乗り出していたからこそ、実は見えてきた一つの挑戦的仮説でもあった。

そもそも長頭人文明が築きあげた超高度ゲノム編集のプラットホームの網から出てきてしまうバグの誕生。

それがこの劣化長頭人達の群れであり、この群れを長頭連盟は、近未来の長頭種族に必ず必要になると目論んだDcode回収の超難関ミッションに遣わせる計画こそ、長頭人類補完計画である。

これが長頭人マスターの大評議会にて地球時間で約24000年前以上前に決定されたのである。

 

この宇宙史をRSELではD code アナザフロンティアスクールにて超絶公開している。